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師匠との街ブラは、企画会議より面白い。

昨日、出張先で久しぶりに社長と二人で街を歩いた。
こういう時間が僕は好きだ。
目的地を決めて歩くわけじゃない。
気になる店があれば入る。
美味しそうなものがあれば食べる。
面白い景色があれば写真を撮る。


でも、ただ遊んでいるわけではない。
「この場所なら何が流行るだろう?」
「この物件なら何をやるだろう?」
「このエリアでコーヒー屋は成立するだろうか?」
そんなことを考えながら歩いている。
散歩というより、街を使った勉強会みたいなものだ。

歩き始める前に入ったのは、海が見える昔ながらの飲食店。
木を基調とした店内で、ゆったりとした時間が流れている。
社長は学生時代からこの店を知っているらしく、
「昔はこういう内装って色んなところにあったんだけど、
今思うと海辺の店らしい雰囲気だったんだな」
なんて話していた。

言われてみると確かにそうだ。
僕は料理を注文しながら、なんとなくこの後のことを考えていた。
たぶん今日もたくさん歩く。
たくさん見る。
そして、たぶんたくさん食べる。
だから珍しく普通盛りにした。

運ばれてきた料理は予想以上に大きな皿に盛られていて、とてもボリューミーに見えた。
それだけでなんだか嬉しい。
海を眺めながらぼーっと過ごしていると、それだけで満足感があった。

そして散歩が始まる。

まず向かうのは本屋。
社長はよく言う。
「ローカルの本屋に行くと、その街が見える。」
どんな本が平積みされているのか。
どんな特集が組まれているのか。
誰に向けて商売がされているのか。

本屋にはその街の興味や価値観が現れる。
一番手っ取り早く情報が取れるの場所なのだそうだ。

歴史の本が並び、地域を特集した雑誌が並び、土地の文化を紹介する書籍が並ぶ。
観光地としてだけではなく、物語や背景を知りながら街を楽しむ人が多いのだろう。
そんなことを想像する。

正解かどうかはわからない。

でも大事なのは、そうやって街からヒントを探すことだ。

次に入ったのは、昔ながらの空気を色濃く残した路地の中にある小さなパン屋。
ステッカーだらけのカウンター。
独特な空気感。
昔から変わらないスタイル。
少し時代に取り残されたようにも見える。
でも、そこには確かに熱量の名残がある。
ずっと続いてきた理由がある。
そんなことを考えながら店を眺める。

その後も喫茶店に入ったり、お土産屋を見たり、神社を歩いたり。
どこへ行ってもやることは同じだ。
何が売られているのか。
どうやって見せているのか。
なぜ人が集まるのか。
人気のお土産店では、定番商品だけではなく、様々なグッズ展開がされていた。

神社ではお守りを見ながら、
「こんな発想をコーヒーでやったら面白いかもね」
なんて話になる。

実はhugcoffeeの物販や企画は、こういうところから生まれることが多い。
街で見つけた遊び心。
誰かが面白いと思ったアイデア。
思わず手に取りたくなる仕掛け。
「これ面白いよね。」
そんな会話が種になって、商品になったり企画になったりする。

だから僕たちは街を歩く。

コーヒー屋だからといって、コーヒーだけを見ているわけではない。
むしろコーヒー以外のところにヒントが落ちていることの方が多い。
そして最後に入った老舗のカレー屋で、社長からこんな質問をされた。

「今日見た老舗が生き残ってきた理由って何だと思う?」
味だろうか。
接客だろうか。
雰囲気だろうか。

色々考えた。

でも答えは違った。

「ボリューム。」

その店の料理は驚くほどボリュームがあった。
運ばれてきた瞬間に嬉しくなる。
食べる前から満足感が始まっている。
しかも価格も手頃だ。
長年愛される理由が少しわかった気がした。

そして景色の良い店にも共通点があった。
景色そのものが価値になっている。

そこで気付いた。

景色はシチュエーション。
ボリュームは満足感。

どちらもコーヒー屋に応用できる。
味だけじゃない。
どんな時間を過ごしてもらうのか。
どんな気持ちで帰ってもらうのか。
それも大切な商品なんだ。
昔から続いている店を見ていると、変わらないことの強さを感じる。

一方で、少し時代に取り残されたような空気を感じることもある。
きっとそれは、守ることを選んだから。
もちろん、それが魅力になるお店もある。

でもhugcoffeeは少し違う。
僕たちは「昔からこうだから」を理由に続けるのではなく、「もっと喜んでもらうにはどうしたらいいか」を考え続けたい。
新しいことをやるのが目的じゃない。
進化することが目的でもない。
目の前のお客様にもっと楽しんでもらうために進化する。

だから街を歩く。
だから色んな店を見る。
だから本屋に入るし、お土産屋も覗くし、神社のお守りも見る。

一見コーヒーとは関係ないものの中に、次の企画や物販のヒントが隠れているからだ。
僕にとって社長との散歩は、ただの街ブラじゃない。
店の中だけでは見えない景色を見る時間。
世の中を見る時間。
お客様を見る時間。
そして未来の種を探す時間だ。

昨日もたくさん歩いた。
たくさん食べた。
たくさん見た。

でも本当に持ち帰ったのは、お土産じゃない。

次にhugcoffeeで誰かを喜ばせるためのヒントだった

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