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From "ART" to cup 〜OYUMI〜

 

先日のハグコーヒーでの個展で2日間だけ似顔絵屋さんをやった。今回はそのことについて語ります。 

似顔絵ってなかなか大変。目の前に人がいて、その人のためにその人の顔を見ながらその人を退屈させないように描かなくちゃいけない。

時間は長くかけられないしかといって雑で済ますわけにもいかない。無言っていうのもなんか気が散るから、なるべく語りかける。

「千円だしまあちょっとくらいダメでも許してくれるっしょ」と軽い気持ちで挑んだけど、やっぱりいざ目の前にキラキラな顔して座られると「ヤベー、手抜いたら2ちゃん(今は5ちゃんか)で叩かれる」と焦る。いつも通り腰が低くなってしまった。

私は非常に小心者。嫌われたくないって日頃思いながら生きている。だからあの日は必死になって似顔絵を描いていました。

 

よく街中で見かける似顔絵屋の似顔絵ってどうしてあんなに癖が強いんでしょうね?可愛くないなあって思う。

私はあんな風に特定の顔のパーツを強調して描かれたらショックで寝込んでしまうと思う。場合によってはビリビリに破いて燃やすだろう。

自分がそう思うくらいなんだから5万人くらいの人はおんなじではなかろうか。

 

そういうこともあって、なるべく私は可愛く描く。似せて描かない。

似せる気がないですよということをアピって描くようにしている。

だから私が描く人物絵はみんな顔が同じ。似せるのはあくまで髪型と服装、まああれば黒子程度ですよと。

そもそも日本人なんて平面な顔の作りなのでむしろ目や鼻や唇を無個性に描いてしまったほうがしっくりくるのだ。

 

それにしても、自分のフォロワーに対して似顔絵を描くのと違って、フォロワーでもなんでもない初対面の人を描くのは死刑台に立たされているくらいに緊張してしまう。蜘蛛の糸に必死でしがみついてるような気持ちにさせられる。

通常フォロワーの方なら私と会話をすることも目的としてやってきがちだが、非フォロワーは私のことをそもそも知らないわけだから会話なんてそこまで求めていない。

「今日はどこから来られたんですか?」「そうなんですか〜」「(あっ会話求められてないなこれ)」「・・・・(無言で描き描き)」

どうやら私はだいぶ生温い環境で似顔絵を描かせていただいていたらしい。どれだけ恵まれた状況でお金まで頂いて描かせてもらっていたか思い知らされる瞬間だった。

「うわ!ヤバイ、ちょっと微妙になっちゃった・・・」

フォロワーならそれでもファン補正でこちらのミスにも気付かないor多めに見てくれるが、非フォロワーにはファン補正が効かない。ミスはミス、当たり前である。そういう場合はもう描き直す。

ええいままよと心の中で叫びながらながら完成品をエアドロで送信。

似顔絵屋で食っていくには鋼のメンタルが必要だ。

 

あの日、私は心から反省した。

舐めていた。似顔絵も、人も、個展も。

私のことを知らない人が来ることのありがたさ、そして厳しさ。今の自分に必要な試練だったのだと思う。

個展に来てくれた人たち、似顔絵を描かせてくれた人たち、グッズや絵を買ってくれた人たち、そしてハグコーヒーの皆さん、本当にありがとうございました。

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